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ペットのアゲハ 盆栽展


 
盆栽写真
かりんです。
枝や幹が極めて固く年月の経ったものの矯正は困難です。
そのために若木のうちに樹形を作っておく必要があります。
古皮が剥がれてあばた模様のつるつるした幹になります。
水は充分に与えて水切れにならないようにします。
水切れすると枝枯れや葉焼けを起こします。
実は大きくレモン位の黄色い実がアンバランスな魅力です。
成熟すると甘い芳香を放ちますが、味は梨の芯のように石細胞が多く酸味が強いので生食には向きません。
かりん酒、かりんシロップとしてせきやたん、消化吸収をよくする効果があるといわれています。

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かりんがすごいです。
古くなると根から枝へ通じる水吸いが発達し幹に力強い起伏が出来てきます。
かりん盆栽の魅力はこの力強い幹味にあります。
枝も幹の力に劣らぬように太くうねり上げていきます。
ブナのうねりのようにさらに太く力のあるうねる枝は、ヤキの入った鉄のようにびくともしません。
春は新緑と開花、夏は濃い緑、秋には黄色い大きな実と紅葉、冬の寒樹。
切り戻しても芽が吹くので力強い姿を保ち易い樹なのです。

花梨という硬質な木材がありますが、盆栽にするカリンとは種類が違います。
木材の方はマメ科、こちらの盆栽にする方はバラ科なのですから、太くしても銘木とは成りません。
かりんの盆栽卓にかりんを飾った場合はマメ科の上にバラ科のかりんを飾る事になります。

破損させない心がけ。
鉢は、周知のように陶器か磁器で創られるのが一般的ですが、この陶磁器は、ある水準以上に造型され焼成されたものであれぱ、時が経つにつれて、よく言われる「わび」「さび」の味わいが生まれてくるものです。
ここに陶磁器の魅力があります。
ですから、細心の注意を払って扱い、決して破損させないこと。
そして長く持ちこむことが大切です。
この点は、鉢植えと共通するところです。
とくに、陶器の中で軟陶で焼成したものには気を配る必要があります。
けれど鉢植え鉢は、箱に入れてしまっておくものではありません。
使ってこそ、器物としての用をなすわけですから、使いながら破損させない注意が必要です。
ちなみに、軟陶というのは、軟質陶器の略で、低温で焼成されたものを指します。
低温焼成には2種あって、耐火度の高い粘土を用いて温度不足で焼き締めが十分でないものと、はじめから強い焼き締めをしないで低温で熔ける紬薬を使って創ったものです。
軟陶ものは、概して吸湿性が強いため、冬期に凍結させるとヒビ割れて破損することがありますから冬期には凍結からの保護が必要です。
では、棚に置く時の注意に触れておきましょう。
鉢植え棚は、条件が許す限り、採光と通風の良い場所が望まれます。
それは、樹木の生育にとって不可欠な条件です。
しかし、風通しが良いということは、時に強風も受けやすいということです。
しかも、鉢植えの多くは、鉢という器の上に扇を広げたような形に植えられているものですから、強風を受けると、帆に風を受けたような状態になります。
よほど重量があるか、安定した樹でないと、倒れたり棚から落ちて破損する危険性があります。
しかしそうは言っても、鉢植え鉢は、使ってこそ意味があるわけですから倒れる危険性があるとは三目っても、しまっておいたのでは用をなしません。
では、どうするか。
まず、ボンサイが倒れやすい場所と比較的安金な場所を見きわめておくことです。
さらに、風速の程度による危険性の度合いを熟知しておくことも必要です。
そして、必要に応じて棚から下ろすか、細ヒモで棚に結わえるなどの対策を立てて、事故を未然に防ぎましょう。
台風などで強風が予想される場合は、もちろん棚下に置くとか屋内に移すなりして保護します。

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